耳鼻科で治療する代表的な顔、くびの病気について説明しています。

特発性顔面神経まひ(とくはつせいがんめんしんけいまひ)<ベル麻痺> 

突然、原因なく顔がまひする病気です。早期に治療を開始することが重要です。病状によりステロイドや抗ウイルス剤などを組み合わせて治療します。高度な場合、手術(顔面神経減荷術)を行うこともあります。耳鼻科以外では専門的な治療が行われず麻痺が残ることも時にみられます。耳鼻咽喉科専門医の診断、治療をうけることをおすすめします。

耳下腺炎(じかせんえん) 

耳の下、あるいは頬の後ろの方にある、耳下腺の炎症です。有名なのはおたふく風邪ですが、その他、様々な耳下腺炎があります。反復性耳下腺炎といって、口の中のバイ菌によって耳下腺炎を繰り返すかたも時々みられます。適切な診断と治療で治すことが可能です。

顎下腺炎(がっかせんえん) 

顎の下のあたりにある、顎下線という唾液腺の炎症です。顎の下の周辺が腫れて痛くなります。抗生剤などで治療します。

頸部リンパ節炎(けいぶりんぱせつえん) 

くびには多数のリンパ節があり、種々の原因により、炎症をおこします。あまり心配のいらないものが多いのですが、中には悪性リンパ腫や頸部転移などにより腫れるものもみられ、専門医の診察をうけることが重要です。

耳下腺腫瘍(じかせんしゅよう) 

耳の下、頬の後方にある耳下腺に腫瘍ができる病気です。腫瘍が大きくなると手術が難しくなり大変な手術になることもあります。耳下腺の中には顔面神経が走行していますので、腫瘍が顔面神経を巻き込むと厄介です。早期の診断治療が大事です。また耳下腺腫瘍の手術の場合、顔に大きな傷跡ができる問題点もありますが、堀川利之医師は、この欠点を補うfacelift incision(美容外科の顔のしわとり手術の切開法)で耳下腺腫瘍の手術を行っていました。この腫瘍でお悩みの方は一度ご相談ください。

顎下線腫瘍(がっかせんしゅよう) 

顎の下あたりにある顎下線に腫瘍ができる病気です。基本的に手術(顎下線全摘出術)が必要になります。早期の診断治療が大事です。

顎下線唾石症(がっかせんだせきしょう) 

顎下線に石ができる病気です。強い痛みや顎下線の腫れをくりかえしおこします。石のできる部位により、口内法による唾石摘出術が可能な場合と、顎下線全摘出術が必要になる場合があります。

甲状腺腫瘍(こうじょうせんしゅよう)  

首の真ん中にある甲状腺に腫瘍ができる病気です。大きくなると首が腫れたり首の圧迫感を生じたりしますが早期には無症状でわかりにくいことも多い病気です。比較的多く見られる病気で腫瘍があるからといって必ずしも治療(手術)が必要になるわけではありません。手術は悪性が強く疑われるとき、良性でもサイズが大きな場合などにご希望も考慮のうえ適応を判断します。(堀川利之医師は勤務医時代は内視鏡下に甲状腺腫瘍の摘出術を行っていましたが、現在この手術を行うことのできる施設は非常に限られています。)