耳の病気解説

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待合室に、当院制作の”滲出性中耳炎ガイドブック”を置いております。ぜひご覧ください


<耳鼻科で治療する代表的な耳の病気について解説しています>


耳垢(みみあか)
   
耳垢がたまりすぎると、ちょうど耳栓をしたようになり、聞こえが悪くなります。特にお子さんは代謝が活発で耳の穴も小さく耳垢がたまりやすいことがあります。家庭で掃除しにくいときは中耳炎のチェックも兼ねて受診しましょう。耳の中を顕微鏡や内視鏡で拡大して見ながら丁寧に掃除します!

耳内異物(じないいぶつ)  耳の中に虫や砂、水が入ってとれないときは受診してください!顕微鏡下に観察しながら専用の器具を使って摘出します。

急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん)  鼓膜が赤く腫れたり、耳だれが出たりします。痛みを伴うことが多く、また放っておくと慢性中耳炎になり難聴が残ったり重症の病気につながることもあります。小さなお子さんでは夜泣きや不機嫌、食欲不振の原因が中耳炎のこともあります。ほとんどの中耳炎は鼻やのどのバイ菌が耳管を通って中耳に入り炎症を起こすのであり、耳に水が入ったりして起きるのではありません早期に、またきっちり最後まで治療することが大事です!また、中耳とつながっている鼻の状態をきれいにすることも重要です。耳の治療と並行して、鼻の中もきれいになるよう治療していきます。

慢性中耳炎(まんせいちゅうじえん) 反復性あるいは持続性の耳漏(耳だれ)と難聴を伴う中耳の慢性炎症をきたした病気です。状態に応じて投薬したり耳を清掃処置します。必要であればご希望も考慮し手術を検討することもあります。

鼓膜穿孔(こまくせんこう)  中耳炎や外傷などで鼓膜に穴があくことがあります。穴があると、聞こえが悪く、また中耳炎をおこしやすくなります。 比較的簡単な手術で治せるものも多いので一度診察、ご相談ください。

滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)  中耳に浸出液が長く貯留しつづける、痛みのないおとなしい中耳炎です。小さなお子さんによくみられる病気です。痛みなどの症状がなく気づきにくいこともありますが、聞こえがすこし悪くなっていて、子供の言葉や学習の発達に影響することもあります。重症の場合鼓膜にチューブを留置して治すことがあります。専門医により、きちんと診断、治療、フォローしていくことが重要です。

真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)  中耳に、腫瘍のように周囲に拡大する病変ができる病気です。進行は通常ゆっくりですが、周囲に広がるとやっかいな病気です。基本的には手術が必要な病気です。きちんと治療が必要です。

外耳道炎(がいじどうえん)  耳の穴の通り道(外耳道)の炎症です。耳かきのしすぎ等でなることが多く、結構痛みが強い病気です。局所処置と投薬で治ります。 痛いときはがまんせず受診してください。

先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう) 耳たぶの周辺に生まれつき小さい穴ができている病気です。ここに感染がおきると膿が出たり赤く腫れたりします。抗生剤などで治療します。何度も炎症を繰り返す方ではご希望により手術で瘻孔を摘出することもあります。

耳介血腫(じかいけっしゅ)  力士耳ともいわれ、耳だぶに外傷などで内出血(血腫)ができる病気です。早く治療しないとかたまってしまって治すことが難しくなります。またこの治療にはコツがあり、再発しないように治すのは案外難しいことがあります。すぐ受診しましょう。

眩暈症(めまい  耳の奥の内耳は平衡感覚に重要な役割を果たしています。この内耳のバランスが崩れてめまいを来すことがよくみられます。誰でも車酔いや船酔いをする可能性があるように、多くのめまいは大きな心配をする必要のないものです。ただし、中にはメニエール病、突発性難聴など聴力の低下を伴い早めの治療が大事なものもあります。また時に脳梗塞など生命に関わるものもあり、注意が必要です。 急性期を過ぎれば、規則正しい生活と適度な運動などもめまいを克服するために重要になります。

耳鳴り(みみなり)  一定の年齢になれば多くのかたで多かれ少なかれ耳鳴りが生じてきます。加齢による耳鳴りをただちに完全に治すことは難しいこともあります。耳鳴りを緩和するお薬、生活習慣を整える、などで経過をみていきます。また様々な耳の病気で耳鳴りが生じることもあり、耳鼻咽喉科専門医の診断をうけることをおすすめします。
▶TRT療法(Tinnitus Retraining Therapy )  ご希望の方には、耳鳴り再訓練療法と呼ばれる耳鳴りの治療を行っております。専用の機器を購入いただいた上で、ご自身の意欲と根気も必要な治療方法です。ご興味のある方は当院医師までどうぞご相談ください。
➡TRT(耳鳴り再訓練療法)とは?



耳管機能不全(じかんきのうふぜん) <耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう) 耳管開放症(じかんかいほうしょう)>  中耳と鼻の奥をつなぐ、耳管 の働きがうまくいかず、自閉感、自分の声がひびく などの症状をきたす病気です。中年以降で比較的やせ型のかたにおこりやすい疾患です。

突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)  急に聞こえが悪くなったり耳鳴りがおこる病気です。めまいを伴うこともあります。早期に治療を開始することが重要です。ステロイドの内服や点滴で治療します。重度の場合入院加療が望ましいこともあります。おかしいと思ったらすぐ受診し治療を開始しましょう。

メニエール病(めにえーるびょう)  めまいや難聴を繰り返す病気です。難聴としては低音障害をきたす場合が多いです。早期に適切な治療をおこなうことが重要です。耳鼻科以外でメニエール病といわれているものがメニエール病ではないこともしばしばみられます。くりかえすうちに難聴がだんだんひどくなっていくこともあり、専門医による診断、治療をうけることが大事です。

加齢による難聴  加齢により多かれ少なかれ聞こえが悪くなってきます。聴力検査では高い周波数の音から聞こえが悪くなってくる場合が多いです。薬などの治療で難聴を改善することが難しい場合は、ご希望により補聴器を試すとよいでしょう。基準を満たせば障害者認定が取得されます。当院では補聴器外来を毎週行っております。補聴器の試聴などが無料で可能です。難聴でお困りのかたはご相談ください
▶「難聴は、認知症やうつ病の危険因子」
難聴の早期発見と必要に応じた補聴器による聴覚補償は、認知症やうつ病の発症予防に効果がある可能性があります。難聴は放置せず、きちんと専門医の診察を受けましょう。
➡難聴と認知症の関係



*院長が2008年8月福井新聞にて、耳管開放症について説明しています